神話のふるさと宮崎
神話のふるさと宮崎 神楽体験レポート

小川神楽

2017年12月9〜10日鑑賞

保存会名 小川神楽保存会
開催場所 米良神社
開 催 日 12月第2土・日(予定)

土地神様への感謝を込め、地域の歴史を舞い継ぐ神楽 宮崎県西部、九州中央山地に位置する西米良村の小川地区。冬の風物詩である小川神楽は、国指定重要無形民俗文化財に指定されている銀鏡(しろみ)神楽を起源に持ち、勇壮でストイックな舞が特徴です。この地域の舞手の衣装は「白衣白袴」。厳しい山間部の環境の中で生きる人々が、秋の収穫に感謝し、これから1年の無事を神様に祈念する穢れなき清らかな気持ちを表しています。

◆シチュエーション

毎年12月第2土曜〜日曜にかけて夜通し奉納される小川神楽。西米良村の小川地区にある米良神社の中に御神屋(神楽の舞場)をしつらえ、地区の氏神様をお迎えして奉納されます。

  • 奉納が行われる米良神社は、天孫ニニギノミコトに結婚を拒まれたイワナガヒメが御祭神です。地域の人々は、その悲しみを優しく見守ってきました。
  • 境内には、お店が設けられ、地域のお母さんたちてづくりの品や、ゆずなどの特産品を購入することができます。
  • 御神屋は、縄に下げられた弊がとてもカラフルでした。御神屋の周りに座布団や毛布を持参で座ってゆっくり鑑賞します。冷たい外気が入ってくるので、十分な防寒を。
  • 御神前を受付に奉納すると、お札やかわいい御幣がいただけました。
◆舞

銀鏡神楽の流れを受けるとされる小川神楽ですが、伝承者の違いからか、同じ銀鏡神楽が基になった近隣の神楽に比べて、手足の運び方などが繊細なのだそう。各地区の氏神様が降臨されたり、観客も巻き込む演目があったりと、終始賑やかな奉納で、凜とした舞手さんの表情やキレのある動きからずっと目が離せませんでした。

  • 御祭神であるイワナガヒメの舞。半紙に包んだお賽銭を投げて冠に入ると良いことがあるとされていて、子どもたちが御神屋の外から一生懸命狙っていました。
  • この地域の神楽には、各地区の氏神様も登場して舞い遊びます。面はそれぞれ個性豊かです。
  • 「住吉」。イワナガヒメの降臨の前に舞われます。4人での素襖使いは迫力がありました。
  • 「唐っ旦」。田植えの動作をする8人の早乙女(観客)に「頭が高い」「尻が高い」と指導して回ります。上手にできるとお菓子やみかんがもらえます。夜明け前の眠気が一気に吹き飛ぶ楽しい演目です。
  • 「弓将軍(ゆみしょうぐん)」。弓を持った若者2人の舞。複雑な足さばきをぴったりと合わせるきれのある技にびっくりでした。
  • 奉納の後は、舞手さんたちによって御幣や御神屋の飾りが配られます。格好が良い舞を披露していただいた舞手さんから直接手渡しでいただくのはうれしいです。
前のページに戻る
このページのトップへ